富山県を代表する名産品ひとつで、笹に包まれた薄紅色のますの切り身が食欲を誘う「ますの寿し」。その歴史は古く、平安初期の宮中諸式が書かれた『延喜式』には、越中からますの寿し(ますのなれ寿し)を朝廷に献上したという記録が残ります。現代のようなスタイルになったのは江戸時代で、8代将軍吉宗がその味絶賛したことから富山藩の献上品となったといわれ、以来およそ300年の伝統があります。
「ますの寿し」は、全国の駅弁大会や物産展で「西の横綱」といわれるほど人気が高く、味のよさも折り紙つき。県内には、富山市内を中心に 30社ほどのます寿し業者があり、各店が受け継ぐ秘伝の味を食べ比べするのも、ますの寿しならではの楽しみ方です。
期間:通年
関連HP:http://www.shoku-toyama.jp/
新鮮な海の幸と職人の技が結びついた伝統の味。富山の「かまぼこ」は、板付きではなく、すり身をだし巻き玉子のように巻いて作るのが特徴でし。「赤巻」「青巻」「昆布巻」など種類も豊富で、正月のお節料理には必ずといっていいほど、かまぼこが入っています。また、鯛や鶴亀、宝船などの縁起物をあしらった美しい「細工かまぼこ」は、富山では婚礼の引き出物など、おめでたい日に欠かせないものになっています。
富山湾の秋冬を代表する味覚、ベニズワイガニ。
水揚げされたカニが市場にずらりと並ぶその光景は、
まるで紅色の絨毯を敷き詰めたような艶やかさ。
シロエビ
水晶のように透きとおった美しさから、
「富山湾の宝石」と称されるシロエビ。シロエビの旬の時期と重なる4月から11月までが漁の解禁期間と決められています(最盛期は6〜7月)。生でよし。揚げてよし。すり身にしてもよし。料理のしかたで全く違った味わいが楽しめるシロエビ。これを贅沢に味わえるのは、富山県だけです。
寒ブリ
初冬の雷鳴とともにやってくる富山湾の王者ブリ。
この時期、定置網でとれるブリは、重さ10キロを超える大物。
最も脂がのっており、
とくに「寒ブリ」と呼ばれて珍重されています。
極上のブリの本場、富山県では、
さまざまな料理でキトキトの美味しさを楽しめます。
富山県を東西二分する呉羽山。その西側の緩やかな丘陵地帯で栽培されるのが「呉羽なし」で、夏から晩秋にかけて「新水」「幸水」「豊水」という品種の梨が順に実ります。文字通り「水」がたっぷり、みずみずしく甘さと、サクッとした歯ごたえのよさが特徴で、県内はもとより全国各地へ出荷されています。また、10月からは「新高」という大ぶりの梨が実り、これまもまた、ほどよい酸味とシャキッとした食感がよく、呉羽ブランドとして全国に流通しています。一部は初冬に向けて収穫され、歳暮として重宝にされています。
旬の時期:例年8月〜10月頃
場所:富山市・射水市 呉羽丘陵一帯
問合せ先:JAなのはな TEL.076-438-2211
関連HP:http://www.shokoren-toyama.or.jp/~kureha/
http://imizu-mzmz.jp/